パソコンで絵を描く方法とペンタブ・マウスの選び方完全ガイド

パソコンで絵を描いてみたいけれど、「マウスでも描ける？」「ペンタブの方がいいの？」と迷っていませんか？この記事では、パソコンで絵を描く仕組みから、マウスとペンタブの違い、メリット・デメリット、そして初心者が失敗しない選び方まで徹底解説します。

デジタルイラストは特別な才能がなくても始められ、無料ソフトでも気軽にスタートできます。この記事を読めば、自分に合った描き方がわかり、今日からパソコンで絵を描き始められるようになります。

パソコンで絵を描く方法をわかりやすく解説

パソコンで絵を描く「デジタルイラスト」は、専用のソフトを使ってマウスやペンタブで線や色を自由に描いていく方法です。

紙とえんぴつの代わりにパソコンと入力デバイスを使うイメージなので、仕組みがわかれば誰でも始められます。まずは「どんなものなのか」「何が必要なのか」を順番に理解していきましょう。

パソコンで描くデジタルイラストとは

デジタルイラストとは、パソコン上で線や色を描いて作品を作る方法のことです。紙に描くアナログと違い、失敗してもすぐに戻せたり、色を自由に変更できたりと、多くの便利な機能があります。代表的なイラストソフトには、クリスタ（CLIP STUDIO PAINT）、アイビスペイント、メディバンペイントなどがあり、無料で使えるものも多くあります。

デジタルイラストの大きな特徴は以下のような点です。

特にレイヤー機能は初心者にも非常に便利です。例えば、線画と色を別々のレイヤーに分けておけば、色を塗り間違えても線画が消える心配がありません。

また、デジタルイラストは「絵が苦手でも始めやすい」というメリットがあります。理由は、修正が簡単で、アナログよりも作業ミスが少ないからです。たとえば線を描くときも、何度もやり直してキレイな線を作れるため、初心者でも上達が早くなります。

必要な機材と基本の仕組み

パソコンで絵を描くには、それほど多くの機材はいりません。最初に必要なのは以下の3つです。

これだけで、誰でもデジタルイラストを始められます。高性能なパソコンでなくても大丈夫で、メモリ8GB以上あれば多くのソフトは快適に動きます。

マウスとペンタブは役割が大きく違います。

イラストソフトでは、ブラシやペンを選んで描き、色を塗ったり、影を作ったりしながら作品を完成させます。基本的な流れは「下書き → 線画 → 色塗り → 仕上げ」の4ステップで、アナログとほぼ同じです。

入力デバイスからの動きをソフトが読み取り、画面に線を表示する仕組みになっているため、描く動きがそのまま反映されます。とくにペンタブは筆圧を感知するため、強く押すと太く、弱く押すと細く描けるという特徴があります。

絵を描く流れを簡単に紹介

デジタルイラストの基本的な描き方は、次の4ステップで進めます。これはアナログの描き方とほぼ同じため、初心者でも理解しやすい流れです。

このような流れで作業すると、絵に自信がなくても完成度の高い作品が作れます。特にデジタルはやり直しが簡単なので、初心者でも短期間で上達しやすいのがメリットです。

絵を描くのに必要なソフトの種類と特徴

パソコンで絵を描くには、用途に合ったイラストソフトを選ぶことが大切です。初心者向けの無料ソフトからプロが使う本格ソフトまで種類はさまざまなので、それぞれの特徴をわかりやすく解説します。

無料で使える初心者向けソフト

初めてデジタルイラストを描く人にとって「無料で始められるかどうか」はとても大切なポイントです。無料ソフトでも十分すぎるほど高機能で、漫画やカラーイラストを描けるものも多くあります。

代表的な無料ソフトは「メディバンペイント」「アイビスペイント（PC版）」「Krita（クリタ）」などです。どれも低スペックのPCでも動作し、初心者が操作しやすいように設計されています。

以下に、無料ソフトの比較表をまとめました。

ソフト名	特徴	おすすめ度
メディバンペイント	軽量・クラウド保存・漫画向け機能あり	初心者〜中級者
Krita	海外製・筆の表現が豊富・本格的	イラスト重視の人に最適
アイビスペイント（PC版）	スマホ版と同じ操作感・手軽で簡単	初めての人向け

無料ソフトの強みは「気軽さ」です。もし自分に合わなければ別のソフトをすぐ試せますし、操作でつまずいてもネット上に解説が多いため調べやすいのもメリットです。まずは無料ソフトで操作に慣れ、必要性を感じてから有料ソフトに移行する流れがもっとも失敗しにくい方法です。

有料ソフトのメリット

有料ソフトは「本気でデジタルイラストを続けたい人」や「仕事としてイラストを描きたい」人に向いています。代表的なのは、プロも使用する『CLIP STUDIO PAINT（クリスタ）』や『Photoshop』です。特にクリスタは日本で最も使われているイラスト・漫画制作ソフトで、ブラシの描き味が自然で、ペンタブとの相性も抜群です。

有料ソフトの主なメリットは以下の通りです。

比較表にすると次のようになります。

ソフト名	メリット	価格帯
CLIP STUDIO PAINT	プロ使用率No.1、漫画・アニメ制作対応	月額480円〜
Photoshop	写真加工・デザインにも使える万能ツール	月額1,180円〜

有料ソフトは「できることの幅」が圧倒的に広いため、上達を目指す人には非常に強力なパートナーになります。特にクリスタは初心者でも扱いやすく、カラーイラスト、漫画、アニメーションまで対応しているため、迷ったらクリスタを選んでおけば間違いありません。

スマホ・タブレットとの違い

最近ではスマホやiPadでも絵を描く人が増えていますが、パソコンで描く場合とは操作性や作業効率が大きく異なります。スマホやタブレットは「手軽さ」が強みで、直感的な操作で絵が描けます。一方、パソコンは「本格作業」や「細かな調整」に向いています。どちらが良いかは用途次第です。

違いを表でまとめると以下の通りです。

項目	パソコン	スマホ・タブレット
描きやすさ	細かい作業に強い	直感的だが細かい線は難しい
画面サイズ	大きいので全体を見やすい	画面が小さく調整が大変
作業スピード	ショートカットで高速	タップ中心でやや遅い
機能の豊富さ	最も多い	やや少なめ

パソコンでの制作は、キーボードショートカットや複数ウィンドウを使った効率化が可能です。例えば色見本、参考資料、作業画面を並べて同時に表示できるため、制作効率が大幅に上がります。これはスマホやタブレットでは難しいポイントです。

総合的に見ると、「趣味で気軽に描きたい → スマホ・タブレット」「本格的に学びたい、上達したい → パソコン」という選び方が失敗しにくいといえます。

ペンタブとマウスの違いをわかりやすく解説

ここでは、ペンタブとマウスがどんな場面で使いやすいのかを整理します。詳しく比較していくため、まずは全体像をつかんでおきましょう。

ペンタブとは？どんな作業に向いている？

ペンタブ（ペンタブレット）は、ペン型の入力装置を使って直接描くように操作できる道具です。イラスト制作や写真レタッチで多くのプロが使用しており、筆圧検知があるため線の太さを自然に調整できます。マウスよりも「紙に描いている感覚」が強く、直感的に操作できる点が特徴です。

初心者でもすぐに慣れやすい理由は、普段から鉛筆やペンを使う動作とほぼ同じためです。また、細かい作業を正確に行えるので、次のような場面で特に強みを発揮します。

ペンタブは板タブと液タブの2種類があります。板タブは予算を抑えたい人向け、液タブは画面に直接描きたい人向けです。どちらも性能の違いはありますが、安い製品でも十分描けます。

種類	特徴
板タブ	画面を見ながら手元で操作。安価で導入しやすい。
液タブ	画面に直接描けて感覚が自然。その分価格は高め。

マウスとは？どんな作業に向いている？

マウスはPC操作の標準デバイスで、クリック・ドラッグ・スクロールを中心に作業します。ペンタブのように筆圧検知はありませんが、写真編集やデザイン作業でも十分活用可能です。

特に、直線的な操作や細かい位置合わせが得意で、オフィス作業でも使い慣れている人が多いため、操作の習得がほぼ不要です。

マウスが強いのは次のような作業です。

グラフィック作業では「線を描く」というより「パスを引く」「選択範囲を作る」といった作業がメインになるため、イラスト向きではありませんが、写真加工では十分活躍します。

メリット	デメリット
慣れている操作で作業が早い	曲線を自然に描くのが難しい
価格が安い	筆圧がないため線の表現が弱い

ペンタブ vs マウス：どちらが自分に合う？徹底比較

ここでは、初心者が最も迷いやすい「使いやすさ・価格・作業内容・表現力」の観点で両者を比較しながら、どちらが向いているのか判断できるように解説します。

描きやすさ・操作性の違い

描きやすさ重視なら圧倒的にペンタブが有利です。特に筆圧で線が変わるため、自然なタッチで絵を描けます。逆にマウスは筆圧がなく、線を描くには向きません。たとえば丸を描いてみると、ペンタブは手の動きに近い丸を描けますが、マウスだと角ばりやすくなります。

項目	ペンタブ	マウス
曲線の描きやすさ	◎ とても滑らか	△ ぎこちない
直線の描きやすさ	○ 問題なし	◎ 非常に得意
筆圧による表現	◎ 対応	× 非対応

価格・導入しやすさの違い

価格面ではマウスが有利です。最安1,000円台からあります。一方ペンタブは安いもので5,000円前後〜。液タブになると2万円〜10万円台まで幅があります。費用をできるだけ抑えたいならマウスですが、絵を描く目的ならペンタブのコスパが高いです。

デバイス	価格帯	向いている人
マウス	1,000円〜7,000円	画像編集・軽作業中心
板タブ	5,000〜15,000円	初めて絵を描きたい初心者
液タブ	20,000〜100,000円	画面に直接描きたい人

プロはペンタブとマウスどちらを使っている？

プロがどちらを使っているかは「作業ジャンル」によって異なります。この章では、偏りのない客観的なデータとして職種別の傾向をまとめます。

イラスト・漫画制作のプロの傾向

イラストレーターや漫画家の90%以上はペンタブを使用しています。特に筆圧表現や細かい線が必要なため、マウスでは表現が追いつきません。液タブを使用するプロも増えています。

一部の背景・パース作業ではマウスを併用するケースもありますが、主力は完全にペンタブです。

デザイン・写真加工のプロの傾向

グラフィックデザイナーやフォトレタッチャーは「ペンタブ・マウス両方を併用」が最も多いです。写真修整では曲線が必要な場面が多いのでペンタブが便利ですが、UI操作はマウスがスムーズなため、役割に応じて切り替えるスタイルです。

作業	よく使われるデバイス
肌修整・切り抜き	ペンタブ
レイアウト作業	マウス
色調補正	マウス＋ショートカット

そのため、デザイン向けには板タブがコスパよく選ばれています。

初心者向けのよくある質問（FAQ）

初めての人がつまずきやすいポイントをまとめました。購入前に知っておくと失敗しません。

Q1. ペンタブは初心者でもすぐ使える？

はい。ペンタブはペンの動きが直感的なので、初めてでも30分〜1時間ほどで慣れます。マウスよりも「描く」という動きが自然なので、絵を描いた経験がある人はとてもスムーズです。

Q2. 板タブと液タブどっちがいい？

初心者には価格が安く、扱いやすい板タブがおすすめです。画面に直接描きたい場合は液タブですが、慣れれば板タブでも十分描けます。

Q3. イラスト初心者はマウスだけで描ける？

描けなくはありませんが、線がガタつきやすく、筆圧がないため表現の幅が狭くなります。長期的に絵を描くならペンタブを使ったほうが圧倒的に描きやすくなります。

初心者が失敗しない選び方チェックリスト

これだけ確認すれば、買って後悔することはほぼありません。ペンタブもマウスも用途に合わせて賢く選びましょう。

チェックリスト

初心者におすすめのペンタブ・液タブ10選

「どれを買えばいいかわからない…」という人のために、性能・価格・初心者向けの扱いやすさを基準に厳選しました。ここから選べば間違いなく、あなたの作業が一気に快適になります。あとはデザインや予算で選ぶだけです！

XPPen ペンタブレット Decoシリーズ

XPPenペンタブDeco01V2はオンライン従業に欠かせない入力デバイスです。在宅でも効率よく仕事·勉強できます。
オンライン会議、遠隔授業、テレワーク、デザイン、動画編集、マンガ制作、イラスト練習様々な場面で活用できます。

Wacom(ワコム) ペンタブレットIntuos Smallワイヤレス クリスタ付き

キーボードと本体が取り外せるデタッチャブル型やスレート型の Chromebook では、Chromebook の仕様のためマッピングの動作が異なり、適切に動作しない場合があります。

HUION 液タブ Kamvas 13 初めての液晶ペンタブレット

２つの接続オプションを提供し、作業環境や端末に合わせて接続方法を選べる。
新技術Pen Tech 3.0を搭載。ほぼ遅延なくスムーズに描ける。
ペン先の沈み込みやぐらつきを改善
8192段階の筆圧感知レベル

XPPen 液タブ 21.5インチ 液晶タブレット

21.5型の大画面液晶ペンタブレットArtist Pro 22（Gen 2）は、2560X1440の解像度、高精細で明るく視野角が広い特徴を持っています。
また細部まで精密でクリアな描画を実現し、アナログに近い絵描を楽しむことが可能です。

XPPen 液晶ペンタブレット 液タブ 21.5インチ

Artist 22セカンドは21.5型FHD液晶ペンタブレット。
解像度1080p、色域NTSC86％（Adobe RGB≧90％、sRGB≧122％）の優れた色精度を持ち、理想的な描画環境を構築できます。
最大8,192レベルの筆圧と60度の傾きを検知し、高い応答速度を実現。

Artisul 液タブ SF感溢れる超薄型 液晶ペンタブレット

フルラミネーションディスプレイが採用されており、ガラスによる視差を最小限まで抑えられます。
ペン先と実線の位置の誤差が少なく、隔たりや距離感がないため、ストレスなく快適に作業を行えます。

XPPen ペンタブ X3 Proペン ペンタブレット 16Kレベル筆圧検知

Deco Pro (Gen2)シリーズはBluetooth接続に対応、完全ワイヤレス状態で利用できる板タブ。
3030mAhの大容量バッテリーを内蔵し、最大10時間の連続使用が可能。
また、本製品は2台のデバイスへのペアリングを記憶でき、ペンタブ側面のスイッチを左右にスライドさせることで、接続先のデバイスを即座に切り替えできます。

Artisul ペンタブ 板タブ スマホで使える板タブ

Artisul M0610Proの読取速度が業界最高レベルの300ポイント/秒に達しました。読取速度が速いので、ペン先の動きになめらかに追従でき、スムーズな描画作業が行えます。また、筆圧レベルは8192段階で、ペンの傾きにも対応しているため、描画に直感的な変化が付けられます。

【日本限定】Artisul 液タブ 超薄型 1本線接続可能 液晶ペンタブレット

フルラミネーションディスプレイが採用されており、ガラスによる視差を最小限まで抑えられます。
ペン先と実線の位置の誤差が少なく、隔たりや距離感がないため、ストレスなく快適に作業を行えます。

【2025年版】XPPen アップグレード版 液タブ 15.4インチ X3Proペン付属

X3 Proスマートチップスタイラスと連携するようにアップグレードされ、業界最先端の16K筆圧レベルにより、紙の上で描く感覚を忠実に再現。また、表示色は1670万色に対応しており、鮮やかでリアルな映像を滑らかかつシームレスな色の変化とともに表現します。

まとめ：自分の描き方に合った道具を選べば上達はもっと早くなる

パソコンで絵を描く方法や、マウス・ペンタブの違いについて詳しく解説してきました。結論としては、どちらが「正解」ということはなく、あなたの描きたい絵や作業スタイルによって最適な道具が変わります。この記事の内容をおさらいしながら、自分に合った選び方を改めて確認してみましょう。

マウスは慣れれば意外と描けますが、細かい線や手ブレ補正の必要性を考えると、長期的にはペンタブが圧倒的に有利です。一方で、価格が安く、操作がシンプルなマウスにもメリットはあります。どちらも「描き慣れれば立派な武器になる」という点は覚えておいてください。

また、プロが使っている道具や、選び方チェックリストを参考にしながら、自分の目的に合った環境を作れば、絵の仕上がりは一気に向上します。これからデジタルイラストを始める人も、すでに描いている人も、ぜひ今回の内容をヒントにして、自分にぴったりの環境を整えてみてください。

最後に、絵を描く上で最も大切なのは「道具そのもの」ではなく、描く楽しさを続けられることです。あなたのペースで、あなたらしい絵を描き続けてください。それが一番の上達の近道です。