雪予報を見たとき、「ワイパーって立てたほうがいいんだっけ?」と一瞬迷ったことはありませんか。立てないと凍って壊れそうだし、でも立てたら逆に傷みそうで不安……そんなモヤっとした状態で、とりあえず放置してしまう人は少なくありません。
実はこの悩み、はっきりした判断基準を知らないことが原因です。「雪の日は必ず立てる」「絶対に立てないほうがいい」どちらも正解ではありません。状況によって正しい選択が変わります。
この記事では、雪の日にワイパーを立てるべきかどうかを今すぐ判断できる基準を中心に、よくある失敗例、立てないほうが安全なケース、正しい立て方までを分かりやすく解説します。車に詳しくなくても、読み終わるころには「今日はこうすればいい」と自信を持って決められるはずです。
結論を少しだけ言うと、雪の日は基本的に立てたほうが安心ですが、例外もあります。その理由と判断ポイントを、これから順番に見ていきましょう。
目次
雪の日はワイパーを立てるべき?【結論と最短判断】
雪の日が近づくと、「ワイパーって立てたほうがいいのかな?」と迷う人はとても多いです。立て忘れて凍り付いた経験がある一方で、立てたことで逆に壊れた話を聞いたことがある人もいるでしょう。
この章では、細かい説明に入る前にまず結論と判断の考え方を整理します。ここを読めば、「今日は立てるべきか・立てなくていいか」を短時間で判断できるようになります。
結論|基本は立てるが、例外もある

結論から言うと、雪が降る・積もる可能性がある日は、基本的にワイパーは立てたほうが安全です。理由はシンプルで、凍結によるトラブルを防ぎやすいからです。
ただし、これは「すべての人が必ず立てるべき」という意味ではありません。車の構造や駐車環境によっては、立てないほうが安全な場合もあります。ここを知らずに行動すると、「良かれと思ってやったのに壊した」という失敗につながります。
まずはこの考え方を覚えてください
- 屋外駐車+雪や氷の心配がある → 立てる
- 立てると無理がかかりそうな車・環境 → 立てない
「どっちが正解か」ではなく、自分の状況に合うかどうかで判断するのがポイントです。この記事では、このあとで「立てなくていい具体的な条件」もきちんと説明します。
迷ったときにおすすめなのは、「明日の朝、ワイパーが凍っていたら困るか?」を想像することです。困ると思ったら、基本は立てる方向で考えてOKです。

なぜ「立てる」が推奨されるのか(凍結・張り付き防止)

雪の日にワイパーを立てる一番の理由は、ワイパーがフロントガラスに凍り付くのを防ぐためです。凍結とは、水分が氷になって固まることを指します。夜のあいだに雪や水分が残ると、気温が下がったときにワイパーゴムとガラスが一体化したように固まります。
この状態で起こりやすいのが、次のようなトラブルです。
- エンジンをかけた瞬間、ワイパーが動いてゴムが裂ける
- 無理に手で剥がして、アーム(金属部分)が曲がる
- 氷を引きずってガラスを傷つける
ワイパーを立てておけば、ゴム部分がガラスに触れません。そのため、凍って張り付く原因そのものを作らずに済むのです。これは特別な道具も知識もいらない、いちばん簡単な予防策です。
「雪が少ないから大丈夫」と思っても、夜の冷え込みで薄い氷が一番危険になることがあります。
また、ワイパーを立てることで、朝の雪下ろしも楽になります。ワイパーが寝たままだと、雪を落とすたびに引っかかり、ゴム部分に雪が詰まります。立てていれば、フロントガラスを一気にきれいにできます。
このように「立てる」行動は、壊さない・焦らない・余計な手間を増やさないための対策です。ただし、次の章で説明するように、立てないほうが安全なケースもあります。理由を知ったうえで選ぶことが大切です。
今すぐ判断できる|ワイパーを立てる・立てない判断基準
雪の日の判断で一番困るのは、「結局、今日はどっち?」という点です。天気や気温、駐車場所が少し違うだけで正解は変わります。
この章では、細かい知識を覚えなくても自分の状況に当てはめるだけで判断できる基準をまとめました。朝や夜に迷わず行動できるよう、条件ごとに整理して解説します。
この条件なら迷わず立てるべき

次の条件に当てはまる場合は、迷わずワイパーを立てる判断でOKです。理由は、凍結や張り付きのリスクが高く、立てないことでトラブルが起きやすいためです。
チェックが1つでも付いたら「立てる」
- ☑ 屋外に駐車している
- ☑ 夜〜朝にかけて雪予報が出ている
- ☑ 気温が0℃前後、またはそれ以下になりそう
- ☑ フロントガラスに霜が降りやすい場所
ここでいう「0℃前後」とは、水が凍ったり溶けたりする温度帯のことです。この温度が一番厄介で、少しの水分でもワイパーがガラスに張り付きやすくなります。
特に屋外駐車の場合、夜のあいだに雪や水分がワイパーに残り、そのまま凍るケースが多くあります。朝、急いでいるときに無理に動かしてしまい、ゴムが裂ける・金属部分が曲がるといった失敗につながりやすいです。
「雪は少ししか降らない予報だから大丈夫」と思っても、薄く凍る状態が一番危険です。少量でも凍結の可能性があるなら、立てておくほうが安心です。

この条件なら立てなくてOK

一方で、次のような条件では、無理にワイパーを立てる必要はありません。場合によっては、立てないほうが安全なこともあります。
この場合は「立てなくてOK」
- 屋内や地下駐車場に停めている
- カーポートなどで雪が直接当たらない
- 夜も気温が高く、凍結の心配がない
- ワイパーが奥に隠れる構造の車
最近の車には、ワイパーがボンネットの下に隠れる構造のものがあります。このタイプは、無理に持ち上げるとボンネットに当たって破損する恐れがあります。
また、屋内駐車場では雪も霜も付かないため、立てるメリットがほとんどありません。むしろ、立てたままにすると倒れたときにガラスを叩くリスクが出てきます。
「立てない=何もしない」ではありません。朝、ワイパーが凍っていないかは必ず確認しましょう。
迷ったときの最終判断ルール

条件を見ても判断に迷うときは、次の最終ルールを使ってください。難しい知識は不要です。
「明日の朝、ワイパーが凍っていたら困るか?」
この質問に「困る」と感じたら、立てる判断でOKです。出勤や送迎など、朝に時間の余裕がない人ほど、この基準はとても役立ちます。
逆に、「屋内駐車で凍る心配がない」「時間に余裕がある」という場合は、立てなくても大きな問題はありません。
ポイントは、完璧な正解を探さないことです。雪の日のワイパー対策は、「トラブルを減らすための判断」です。少しでも不安があるなら、リスクが低い行動を選ぶ。それが一番後悔しにくい考え方です。
この基準を覚えておけば、次に雪予報を見たときも、もう迷わずに行動できるはずです。
ワイパーを立てなかった場合に起こりやすい失敗
「前は立てなくても大丈夫だったから、今回も平気だろう」――雪の日にこう判断して、あとで後悔する人は少なくありません。ワイパーのトラブルは、その場では軽く見えても、あとから不便や出費につながることがあります。
この章では、ワイパーを立てなかったことで実際によく起こる失敗を、具体的な場面ごとに紹介します。事前に知っておくことで、同じ失敗を避けやすくなります。
凍結したまま動かして壊れた実体験・よくある例

雪の日に多い失敗が、ワイパーが凍ったまま動かしてしまうことです。凍結とは、水分が氷になって固まる状態のことです。夜のあいだに雪や水が残ると、ワイパーゴムがフロントガラスに貼り付いたように凍ります。
よくある実体験
- 朝エンジンをかけた瞬間、自動でワイパーが動いた
- 「バリッ」という音がしてゴムが裂けた
- 一度は動いたが、拭きムラがひどくなった
このようなケースでは、「動いたから大丈夫」と思いがちですが、実際にはゴムが傷んでいます。ワイパーゴムは柔らかい素材でできており、氷に引っかかると簡単に裂けたり、形が崩れたりします。
また、手で無理に剥がそうとするのも危険です。氷で固まった状態のワイパーを力任せに引っ張ると、金属部分が曲がることがあります。これに気づかず使い続けると、ワイパーがガラスに均等に当たらなくなり、雨や雪をうまく拭けなくなります。
凍ったワイパーは「壊れてから気づく」ことが多く、予防のほうが圧倒的に楽です。
ダメージを受けやすい部位(ゴム・アーム)

ワイパーには大きく分けて、ゴムとアームという2つの重要な部分があります。ゴムはガラスを拭く黒い部分、アームはそれを支える金属の部分です。
特に傷みやすいのはここ
- ゴム:裂ける、固くなる、拭きムラが出る
- アーム:曲がる、戻らなくなる
ゴムは消耗品なので、多少の劣化は避けられませんが、凍結状態で使うと一気に寿命が縮みます。見た目では分かりにくくても、細かい傷が増え、雨の日に線が残る原因になります。
一方、アームは金属製で丈夫に見えますが、無理な力がかかると簡単に歪みます。一度曲がると、元の角度に戻すのは難しく、走行中にビビリ音(ガタガタした音)が出ることもあります。
これらのダメージは、ワイパーを立てておくだけで防げる可能性が高いのが特徴です。だからこそ、「立てるかどうか」は小さな判断でも、結果に大きな差が出ます。

朝の時間帯に起こる現実的なトラブル

ワイパーの失敗で一番困るのが、朝の忙しい時間帯です。出勤や通学前は、少しのトラブルでも大きなストレスになります。
朝に起こりがちな問題
- ワイパーがガラスに張り付いて動かない
- 雪下ろしに時間がかかる
- 拭きムラで前が見えにくい
特に危険なのが、視界が悪いまま走り出してしまうことです。フロントガラスがきちんと拭けないと、信号や歩行者が見えにくくなります。これは事故につながる可能性もあり、決して軽く考えてはいけません。
また、「今日は仕方ない」とそのまま使い続けると、雨の日まで不便が続くことになります。結果として、後日交換や調整が必要になり、時間もお金も余計にかかります。
ワイパーを立てるかどうかは、朝の安心と安全を買う行動でもあります。
次の章では、こうした失敗を避けるために「逆に立てないほうがいいケース」について詳しく解説します。
逆にワイパーを立てないほうがいいケース
雪の日は「ワイパーは立てたほうがいい」とよく言われますが、実はすべての車・すべての状況で正解とは限りません。最近の車の構造や、天候・駐車環境によっては、無理に立てることで故障や思わぬ事故につながるケースもあります。
ここでは「立てないほうが安全・合理的なケース」を具体例つきで解説します。判断を間違えないための知識として、ぜひ押さえておきましょう。
最近の車に多い「無理に立てると危ない構造」

最近の車には、見た目をスッキリさせるためにワイパーがボンネットの下に隠れる構造が多く採用されています。これを「隠しワイパー構造」と呼びます。このタイプの車では、そのまま力任せにワイパーを立てるのは非常に危険です。
エンジンを切ると、ワイパーがボンネットの奥に収納される設計。
空気抵抗を減らし、デザイン性を高める目的があります。
この構造の車で無理にワイパーを持ち上げると、次のようなトラブルが起こりやすくなります。
- ボンネットの縁にワイパーアームが強く当たる
- アームが変形(曲がる)して元に戻らない
- 塗装が剥がれ、サビの原因になる
本来、隠しワイパー車は「サービス位置」という専用モードにしないと立てられません。
サービス位置とは、エンジン操作やレバー操作でワイパーを点検しやすい位置まで動かす機能です。
取扱説明書に「ワイパーは立てないでください」と書かれている車もあります。
この場合、立てる行為そのものがNGです。
「最近の車=立てない前提」の設計が増えているため、車種を確認せずに立てるのは避けるのが安全です。

強風・吹雪の日に立てるリスク

雪の日でも、天候によってはワイパーを立てることで逆に危険になる場合があります。その代表例が、強風や吹雪(ふぶき)の日です。
ワイパーを立てると、アーム部分が風を受ける「板」のような状態になります。ここに強い風が当たると、次のようなトラブルが起こります。
- 風でワイパーがあおられて倒れる
- 勢いよく倒れ、フロントガラスに叩きつけられる
- ガラスにヒビや割れが入る
夜のうちに立てておいた → 夜中に強風 → 朝見たらガラスにヒビ
また、吹雪の日は空気中の雪が横から吹きつけ、ワイパーの根元や関節部分(可動部=動く部分)に雪が詰まりやすくなります。
その状態で倒すと、内部で凍結し、動きが悪くなることもあります。
風が強い日は「立てる=安全」とは限らないことを覚えておきましょう。
屋内・半屋内駐車なら不要な理由

駐車場所が屋内(ガレージ)や半屋内(カーポート)の場合、基本的にワイパーを立てる必要はありません。
その理由は、雪の日にワイパーを立てる主な目的が、次の2つだからです。
- ワイパーゴムの凍結防止
- フロントガラスへの張り付き防止
屋内・半屋内では、以下のような環境が整っています。
- 雪が直接ワイパーに積もらない
- 気温が外より高く、凍結しにくい
- 風の影響をほぼ受けない
このような環境では、ワイパーを立てなくても凍結リスク自体がかなり低いのです。
むしろ、立てることで次のようなデメリットが出ることもあります。
- うっかりぶつかって手や顔をケガする
- 戻し忘れて走行前に慌てる
- アームに余計な負担がかかる
つまり、屋内・半屋内駐車では
「立てない=手間もリスクも減らせる合理的な選択」になります。
立てると決めた人向け|正しいワイパーの立て方
雪の日に「今回はワイパーを立てよう」と判断したなら、次に大切なのは正しい立て方を知ることです。間違った方法で立てると、凍結防止どころかワイパーやガラスを壊す原因になります。
ここでは、初めての人でも安全にできる基本手順から、絶対に避けたいNG例、すでに凍っている場合の正しい対処までを、順番にわかりやすく解説します。
安全に立てる基本手順

ワイパーを立てるときは、「勢い」「力任せ」「なんとなく」が一番危険です。以下の手順を一つずつ丁寧に行うことで、トラブルを防げます。
■ 安全に立てる基本ステップ
- エンジンを完全に切る
- ワイパーが動かないことを確認
- 根元を押さえながら、ゆっくり持ち上げる
- 途中で引っかかりを感じたら中止する
特に重要なのが「根元を押さえる」ことです。
ワイパーは先端(ゴム部分)だけを持つと、支点(回転する部分)に強い負担がかかります。
また、立てる角度はガラスに対して垂直(90度前後)が基本です。
中途半端な角度だと、風で倒れやすくなります。
□ 途中で「バキッ」と音がしていないか
□ 立てたあと、ぐらついていないか
違和感がある場合は、無理をせず立てるのをやめる判断も大切です。
やってはいけないNGな立て方

ワイパーを立てる際、よくある失敗には共通点があります。ここでは特に危険なNG行為をまとめます。
■ 絶対にNGな立て方
- 凍っているのに力任せに引き上げる
- 先端(ゴム)だけを引っ張る
- 風が強い日に片方ずつ雑に立てる
- 立てたあと固定せず放置
特に多いのが、「少し動くから大丈夫」と思ってそのまま力をかけてしまうケースです。
ワイパーは内部にバネが入っており、無理に動かすと元に戻らなくなることがあります。
また、立てた状態でドアの開閉や荷物の出し入れをすると、体や物が当たって倒れる危険もあります。
一度曲がったワイパーアームは、基本的に元通りになりません。
「立てる=雑でいい」ではなく、繊細な作業だと意識することが重要です。
すでに凍っているときの正しい対処

朝、ワイパーがガラスに完全に凍り付いていることは珍しくありません。この状態でやってはいけないのが、いきなり立てようとすることです。
凍結している場合は、まず「溶かす」→「確認」→「動かす」の順番を守りましょう。
■ 凍っているときの正しい手順
- エンジンをかけ、デフロスターをON
- フロントガラス全体を温める
- ワイパー周辺の氷が緩むのを待つ
- 指で軽く動くか確認する
デフロスターとは、ガラスの曇りや氷を溶かす送風機能のことです。
温風が出るまで数分かかるので、焦らず待つことが大切です。
お湯をかける方法は、急激な温度差でガラスが割れる可能性があるためおすすめできません。
× 熱湯をかける
× 氷を無理に剥がす
× 凍ったままワイパーを動かす
氷が完全に溶けてから、ゆっくり立てる or そのまま立てない判断をしましょう。
無理をしないことが、結果的に一番安全です。
まとめ|雪予報を見たら、この判断だけすればOK
雪の日のワイパー問題は、知識がないと毎回迷ってしまいがちです。しかし、本記事で紹介してきた判断基準を知っていれば、もう悩む必要はありません。
大切なのは「雪だから必ず立てる」「面倒だから放置する」といった極端な考えをやめ、その日の状況に合わせて判断することです。ここでは、記事全体の結論を一気に整理し、次に雪予報を見たときに何をすればいいのかを明確にします。
この記事の結論を一気に整理

まずは、この記事でお伝えしてきたポイントを、できるだけシンプルにまとめます。細かい理屈を忘れても、ここだけ押さえておけば大丈夫です。
■ 雪の日のワイパー判断・結論まとめ
- 基本的にはワイパーは立てたほうが安心
- 理由は、凍結やガラスへの張り付きによる破損を防ぐため
- ただし、無理に立てると危険な車もある
- 強風・吹雪・屋内駐車なら立てない選択も正解
- 凍っているときは無理に動かさない
ポイントは、「立てる・立てない」そのものよりも、無理な操作をしないことです。
ワイパーは見た目よりも繊細な部品で、力任せの操作が一番のトラブル原因になります。
また、「前回大丈夫だったから今回も平気」という考えも危険です。
気温、風、雪の量、駐車環境が変われば、正解も変わります。
迷ったら「壊れない選択」を優先する。
次に雪の日が来たときの行動指針

では、実際に雪予報を見たとき、どんな順番で考えればいいのでしょうか。
以下の3ステップで判断すれば、もう迷いません。
■ 雪予報を見たらやること
- 駐車場所を確認(屋外か、屋内か)
- 天候を確認(雪の量・風の強さ)
- ワイパーが安全に立てられる構造か確認
この3つをチェックして、「立てたほうが安全」と判断できた場合だけ、正しい手順でワイパーを立てます。
逆に、少しでも不安がある場合は、立てない判断をしても問題ありません。
大切なのは、朝に慌てて無理な操作をしないことです。
□ 前日の夜に判断しておく
□ 朝は確認だけで済む状態にする
□ 迷ったら「触らない」
この考え方を身につければ、雪の日の朝でも余計なストレスを感じずに済みます。
次に雪予報を見たときは、ぜひこの判断フローを思い出してください。



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